造り手にふれる
#2. Must to drink ブシャール社の「飲むべき1本」

同じ土地でもここまで味が違う。
「ムルソー レ クル」で広がるブルゴーニュワインの楽しみ方 2016/4/18

ブシャール ペール エ フィス
東アジア輸出担当 西山雅己氏

プロヴァンス大学で語学と醸造を学び、CFPPA(農務大臣認定、ワインのプロフェッショナル養成機関)の研修にて「ワイン及びスピリッツの販売責任者」資格を取得。ブシャール ペール エ フィスとウィリアムフェーブルの両社で畑・醸造の研修を経て2003年ブシャール醸造チームに採用。その後広報担当として日本人として初めて正規採用される。現在マーケティング及び東アジア輸出担当。

寒い気候が育てるピュアな味わい。ブシャールはブルゴーニュワインの入り口です

「ブルゴーニュのワインを知りたい」と思われる方には、まずブシャールのワインを飲まれることをお勧めします。畑の特徴がよく表れていて、寒い地方ならではの酸の効いたピュアな味わい。それらは「ブルゴーニュらしい」と言われるにふさわしいワインです。

競合するワイナリーの多くは海外向けに力を入れており7、8割を輸出していますが、ブシャールは創業以来フランスマーケットを重視しています。生産量の約半分はフランス国内で消費され、その割合はオーナーが変わっても、醸造責任者が変わっても、変わりません。ただし輸出マーケットに限って言えば、最近アメリカに代わって日本の販路が拡大されてきていますね。

「ムルソー」のイメージを覆す「ムルソー レ クル」

自社畑の中でも8.6ヘクタールと大きな面積を持つ「ムルソー レ クル」の畑は丘の上、非常に涼しいところに位置します。通常「ムルソー」のワインと言うと重心が低く、厚みのあるゆったりとした味わいで、これは粘土と石灰でできたブルゴーニュの土地でも粘土質の多い低地の畑の特性から来るものですが、「レ クル」は高地にあるので、粘土は流れて石灰が主成分となり、まったく逆の、花や果実の香りがさわやかに際立つフレッシュな味わいとなります。

ブルゴーニュワインを知っていただくという意味において非常にユニークなワインですし、ワイン通の方にとっては「ムルソー」のイメージを覆す興味深いワインと言えるでしょう。

繊細な味の分かる日本人に飲んでほしい、ブシャール社のワイン

「ムルソー レ クル」はフレッシュで、後に少しミネラル感が残る、チーズと相性の良いワインです。山羊のチーズや、独特の香りと旨みを持つ同じくブルゴーニュ産のエポワスチーズなどと合わせていただくのが良いでしょう。チーズには赤ワイン、と思われがちですが、フランスでは白ワインにチーズを合わせることも多いのです。チーズのオイリーな食感を塩気のあるミネラルがうまく断ち切って、リフレッシュしてくれます。貝類や白身魚を焼いて、サッとレモンを絞ったものなどにも合いますね。

日本の食文化は素材を重視した繊細な味わいが好まれますので、フレッシュでみずみずしいブシャール社のワインはもともと日本人の舌にとてもよく合っていると思います。

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