ソーヴィニヨン・ブラン

ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)は、世界中で人気のある白ワイン用ブドウ品種の一つです。フレッシュで爽やかな酸味と特徴的な香りがあり、さまざまなスタイルのワインが造られています。
以下、ソーヴィニヨン・ブランの特徴について詳しく解説します。
1. 特徴 味わいと香り
ソーヴィニヨン・ブランのワインは、一般的にすっきりとした酸味があり、果実やハーブの香りが豊かです。
典型的な香り
⊡柑橘類(グレープフルーツ、レモン、ライム)
⊡青リンゴ
⊡トロピカルフルーツ(パッションフルーツ、パイナップル、暖かい地域)
⊡ハーブ(青草、シソ、バジル、レモングラス)
⊡ミネラル感のあるフレッシュな香り(特に冷涼な産地)
ステンレスタンクで醸造されることが多く、フレッシュでフルーティーな仕上がり
一部の産地(ボルドーやカリフォルニア)では樽熟成され、よりリッチな味わいになることもある
2. 主要産地
ソーヴィニヨン・ブランはフランスを原産とし、現在では世界中で栽培されています。
フランス
⊡ロワール地方(サンセール、プイィ・フュメ):シャープな酸味とミネラル感、フレッシュな柑橘系の香り。プイィ・フュメは火打ち石のようなスモーキーなニュアンスが特徴
⊡ボルドー地方:セミヨンとブレンドされることが多く、よりふくよかなスタイル。ソーテルヌでは貴腐ワインの一部として使用
ニュージーランド
⊡マールボロが代表的な産地:強い柑橘系やトロピカルフルーツの香り、爽快な酸味が特徴
アメリカ
⊡カリフォルニア(ナパ・ソノマなど):「フュメ・ブラン(Fumé Blanc)」という名称で販売されることもある。樽熟成を施したスタイルが多い
チリ、南アフリカ、オーストラリア
比較的温暖な地域でも栽培され、フレッシュなスタイルからリッチなスタイルまで多様
北イタリア、オーストリア
山岳地帯で栽培されたソーヴィニヨン・ブランは台湾マンゴーのような酸味を伴った黄色系フルーツの香りを持つ透明感のある味わいとなる
3. 醸造方法
⊡ステンレスタンク醗酵(一般的なスタイル):フルーティーでフレッシュな酸味を強調
⊡オーク樽熟成(一部のボルドーやカリフォルニアのスタイル):クリーミーな口当たり、バニラやナッツのニュアンスを加える
⊡シュール・リー製法(澱と接触させる):ワインに複雑味とコクを加える
4. 食事とのペアリング

ソーヴィニヨン・ブランは、爽やかな酸味とハーブのような香りがあるため、特に以下のような料理と相性が良いです。
⊡魚介類・寿司(特に白身魚、牡蠣、エビ、セビーチェなど)
⊡サラダ・野菜料理(アスパラガス、グリーンサラダ、和柑橘のドレッシングのサラダ)
⊡フレッシュチーズ(特にシェーブルチーズ、ロワール地方はシェーブルの名産地)
⊡ハーブを使った料理(バジルやパセリを使った魚料理、レモンハーブチキン)
ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランは、和食とも相性が良く、刺身や天ぷらともよく合います。料理にレモンを絞るようなイメージでソーヴィニヨン・ブランを飲むとより楽しめます。
果実の香りのキャラクターと酸味のシャープさが産地を探すうえのヒントになる品種です。