Brand Story
CHATEAU LAGRANGE
シャトー・ラグランジュ
奇跡の復活を遂げた名門シャトー
自然との共生、テロワールの力を引き出すワインづくり
シャトーの歴史は古く、すでに17世紀のワイン地図に登場しています。19世紀半ばルイ・フィリップ朝で内務大臣を務めたデュシャテル伯爵のころに生産量は大幅に伸張。1855年のパリ万博を機に制定された公式な格付けでは名誉ある「グランクリュ3級」に格付けされました。
その後所有者が替わり品質が低下した時期もありましたが、1983年、サントリーが経営に参画。
欧米以外の企業として初めてシャトー経営に乗り出しました。荒れ果てた畑の改植、醸造設備の一新。朽ち果てたシャトーの建物の修復と大変革を遂げ、ようやくグランクリュ シャトーとしての名声を復活させることができたのです。
今ではメドックを代表するシャトーのひとつとして、優れた品質のワインを生み出しています。
シャトーラグランジュではできるだけ農薬や化学肥料を使わない「リュット・レゾネ」を実践し、2005年に「テラ・ヴィティス」の認証を受けていましたが、さらに活動を深化させ、2017年にISO14001、および、HVEのレベル3を取得しました。
STORY
はじまりは17世紀
フランスはボルドーのメドック地区に位置するシャトーラグランジュ。その歴史は古く、17世紀初頭には、すでに王室砲兵隊輜重隊長のジャン・ド・ヴィヴィアンの所有だったことが古文書に記されています。
「ラ・グランジュ」というのは「自立した小さな集落」の意味で、17世紀のワイン地図に、すでにその名が登場。19世紀には、ルイ・フィリップ朝で内務大臣などを歴任したデュシャテル伯爵が所有者となり、当時のボルドーでも指折りの規模の醸造設備が整えられました。生産量も大きく伸張。
畑の土の中に素焼きの土管を埋め込み、水はけを良くする設備も伯爵が考案したものです。そして、1855年、パリ万博の時に制定されたボルドー・メドックの公式な格付けで「グランクリュ第3級」として格付けされました。
復活のステージ
しかし、シャトーの名声は次第にかげりを見せはじめます。1925年、オーナーになったスペイン系のセンドーヤ家が、1929年の世界大恐慌、続く戦争で経済的な没落に追い込まれてしまいました。
畑は切り売りされ、シャトーは荒廃し、当然ワインの品質も低下していきました。そんな中1983年、日本のサントリーが経営に参画。欧米以外の企業がシャトー経営にあたったのは、この時が初めてでした。地に堕ちたシャトーの名声を取り戻すための「復活のステージ」がはじまりました。
ボルドー大学のエミール ペイノー博士を顧問に迎え、総責任者はペイノー博士の門下生であるマルセルデュカス、副会長にはサントリーの鈴田健二があたりました。徹底的な大改革に取り組み、ようやくグランクリュシャトーとしての名声を復活させることができたのです。
そして、創造のステージへ
「シャトーもの」と呼ばれるワインの品質基準に見合うぶどうは、樹齢が20年以上の樹から収穫します。サントリーが経営参画した1983年以降に、新たに植えた苗木が、21世紀に入って、ラグランジュの主力になってきました。
前副会長の鈴田健二の後継として2004年、椎名敬一が副会長に着任。「復活」に続く次の段階を「創造のステージ」と位置づけ、さらなる品質向上を目指しています。グランクリュの畑が持つポテンシャル、その限界に挑戦し続け、その名に恥じることのないワインを世に送り出していきたいと考えています。
ワインづくり
現在、社長のマティウ ボルドと副会長である椎名敬一のもと、さらなる品質向上に取り組んでいます。ワインづくりのフィロソフィーは「自然との共生から『テロワール』の力を最大限に引き出す」こと。
テロワールとは、ぶどう畑の土壌、地形、畑ごとの微妙な気候の差など、ワインづくりに影響をあたえる自然の要素すべてをふくんだ大きな概念です。
グランクリュでも最大の118ヘクタールという作付け面積を持つラグランジュでは、畑の位置によってぶどうが完熟するタイミングが異なります。完熟するぎりぎりまで収穫を待つために、畑は100以上の区画に区分され、区画ごとにぶどうの熟し具合を細かく管理。さらに、リュット・レゾネ、つまり農薬、化学肥料を極力使用しない農法を実践し、自然との共生を目指したワインづくりを実践しています。
そして未来へ
「シャトーもの」と呼ばれるワインの品質基準に見合うぶどうは、樹齢が20年以上の樹から収穫します。サントリーが経営参画した1983年以降に、新たに植えた苗木が、21世紀に入って、ラグランジュの主力になってきました。前副会長の鈴田健二の後継として2004年、椎名敬一が副会長に着任。「復活」に続く次の段階を「創造のステージ」と位置づけ、さらなる品質向上を目指しています。グランクリュの畑が持つポテンシャル、その限界に挑戦し続け、その名に恥じることのないワインを世に送り出していきたいと考えています。
LINE UP
メドック格付け3級。1983年にサントリー経営権取得後からブドウ畑の抜本的な再興と醸造設備の近代化を行い、偉大なテロワールのポテンシャルを最大限に引き出すワイン造りを追求しています。
メドック格付け3級シャトー ラグランジュのセカンドワインです。深みのある赤色で、黒スグリ、スパイス、タバコ、チョコレートの香りを感じ、肉厚で長い余韻が楽しめるワインです。
格付け3級シャトー ラグランジュの白ワイン。品種特有の草原の風や柑橘類を思わせる爽やかな香り。適度な樽熟成に由来するバニラ香と、果実本来の良さが見事に調和した、気品あふれる味わいです。